ストレスによる口臭

口臭の原因として、実はあまりよく知られていないのが
ストレスによる口臭です。

人間は過度のストレスや緊張状態が続くと
自律神経のバランスが崩れ、分泌機能が抑制され
唾液の分泌量が低下し、口腔内が渇きドライマウスの症状になります。
口が渇くことにより、唾液の働きとなる細菌の増殖を
防ぐ事が出来なくなり、結果、口臭を発していまう事となります。

そして、ストレスにより、胃腸にも悪影響を及ぼし
機能低下を起こしてしまい、消化不良などから
口臭になってしまう事もあります。

また、自臭症などもストレスが原因でなる事もあります。

対処方としては、ストレスを溜めない事がベストなのですが
それが、上手くできれば悩むこともないかと思いますが
出来る限り、気分転換をし、自分なりのストレス発散方法を
見つけて、ストレスを溜め込まない生活を心掛けるようにしましょう。

もし、ストレスや緊張、不安などを感じたときは
深呼吸をしたり、水分を大目に取ったりガムを噛んだり
時には、唾液分泌を促進するマッサージをするのも
気分転換になります。

・唾液促進のマッサージ方法
耳下腺(耳たぶの直下部分)
人差し指で、後ろから前にぐるぐると回すように押す。

顎下腺(アゴの内側の柔らかい部分)
親指で、耳の下からアゴ先まで4~5回に分けて軽く押すようにする。

舌下腺(アゴの真下、中央部分)
両手の親指で、舌を持ち上げるように押す。

口臭予防には口の中が乾かないようにする事がポイントとなります。
ドライマウスにならないよう、気をつけたいものです。

薬剤による唾液の減少も原因に

口臭の原因として

内服薬による唾液分泌の減少があります。

唾液は、口腔内にとって重要な働きがあります。
潤滑作用によって、咀嚼・嚥下などを助け、粘膜保護作用によって
各種刺激から粘膜を保護します。
科学的な作用としては、消化を助け、溶解作用で味覚を助け
緩衝作用により酸やアルカリ成分の中和をします。
また、生物学的な作用として、口腔内の抗菌、殺菌作用があります。

このように唾液には、様々な働きを担っており
人間が生活する上で、非常に重要な成分となっています。

 

その唾液の分泌を、内服しているクスリの副作用により
減少させてしまうものがあります。
その薬物は、約400種類程もあると言われていますが
特に、その副作用の強いものとして
抗うつ薬(トフラニール、アナフラニール)、抗精神病薬
鎮痛剤、抗パーキンソン剤、降圧利尿剤、抗ヒスタミン剤などがあります。

抗うつ薬などの薬物では、神経の受容体に働き
唾液分泌量を低下させる作用がありますし、降圧利尿剤などは
体内の水分を減少させる作用があり、唾液の分泌を抑制させる事となります。

唾液腺の機能が正常でも、これら内服薬の副作用により
唾液量が減少し、結果、口臭となってしまう場合があります。

 

口臭が余りにも気になる場合は、一度医師に口臭の悩みを
相談されることをお勧めします。
副作用の少ないクスリを紹介してくれる場合もありますので
悩む余り勝手に服用を止める事などは避けるようにしてください。

またどうしても、薬の種類や量を変更できない場合は
唾液の分泌を増やすよう、唾液腺のマッサージをしたり
ガムを噛む事やうがいをしたり、マウスウォッシュを利用して
口腔内を清潔に保つようにしましょう。

唾液量が減る事が、即、口臭になるわけではないので
口腔内に悪性の細菌を溜めない様、清潔にする事
食事の際に良く咀嚼するなどで、唾液の分泌量を増やす事
出来ますので、色々と試してみると良いかと思います。

口呼吸による口の渇き

最近、口を開けて口で呼吸をする若者が増えているといいます。
ある調査では、20代のなんと約90%が、無意識のうちに
口呼吸となっているという、驚くべき数値が出ています。

・口が渇く
・喉が粘つく、いがらっぽい
・喉に痰が絡む
・口内炎が出来やすい

上記の項目に心辺りがある方は、口呼吸の可能性が高いそうです。

口呼吸は、口臭が発生する原因になります。

口呼吸による弊害として、外気が直接喉や肺に送られてしまう為
免疫機能の低下を伴い、扁桃腺炎や風邪、呼吸器のアレルギーを
発症しやすくなるそうです。
また、唇や舌、口腔内も乾燥し、唾液による洗浄作用が働かなくなる為
口腔内の細菌が増え、虫歯や歯周病、口臭が発生し易くなり
舌の乾燥により、味覚障害にもなりやすくなるといいます。

鼻呼吸だと、埃やウィルスなど空気中の病原体を50~80%程度
鼻の粘膜で吸着してくれる事で取り除いてくれるのですが
口呼吸だと、それらがダイレクトに体内に入ってきてしまいます。

口呼吸の原因には、鼻炎などの鼻の疾患や歯並びなども
影響がありますが、多くは、前歯で噛み切らなくても食べられる
柔らかい食品が多くなったという食生活の変化で
口の周りの筋肉(唇輪筋)が鍛えられていない事が大きいと
言われています。

口呼吸を治すには、食事の際に良く噛んで食べる事や
ガムを口を閉じた状態で毎日1時間程噛むと効果が
あるといわれています。

噛む行為は、顔の表情筋の鍛錬にもなります。
表情筋を鍛える事は、顔が引き締まり、美しく表情豊かな顔
作る上でも欠かせない鍵となります。

口臭予防や、疾病予防以外でも、いつまでも若々しく
表情豊かな、顔を作る上でも、口呼吸は気をつけたいものです

ストレスによる口の渇き

唾液は、成人の場合、1日で平均1.5~2リットルも分泌されています。
役割としては、口腔内の洗浄や殺菌だけではなく、咀嚼や嚥下
味覚の補助をし、免疫作用にも効果があると言われています。

唾液は、唾液腺から絶えず湧き出し、食事の食べかすを
胃腸へ流し込んだり、食事の際の酸で解かされてしまった
エナメル質を再沈着させ修復させる働きまであります。

 

そのような唾液を減少させてしまう原因の一つに
ストレスによる口腔内の渇き(ドライマウス)があります。

唾液腺の分泌刺激は、自律神経が担っており
ストレスなどで、その自律神経のバランスが崩れる事により
唾液の分泌を減らしてしまうのです。

人間は過度のストレスや緊張状態に置かれると、自律神経を刺激します。
自律神経には、交換神経と副交感神経があります。

ストレスがかかっている状況や緊張している時は交感神経が優位となり
リラックスしている時は副交感神経が優位となっています。

唾液腺は交感神経が優位の際には、水分の少ない唾液を分泌
副交感神経が優位の際には、水分の多い唾液を分泌します。

その為、緊張やストレス時には、水分の少ない唾液が分泌されたり
唾液分泌中枢の唾液核が、抑制され、唾液の分泌量が低下する事になります。

・ストレスを溜めやすい
・対人関係のトラブル

このように、過度のストレス状態に置かれている方は
唾液の減少が原因で、口臭となってしまう事があります。

 

気分転換をしたり、環境を変えるなど、自己コントロールをする事や
ガムを噛む事や、水分をこまめに取る事で、防げる事もあります。

ストレスの原因を回避してドライマウスを治し、口臭予防に心がけてみてください。

唾液の減少

唾液が、日常生活での口臭予防にとても重要だという事は
何度か書いてきましたが、状況によっては、唾液量が減少することが
日常の中でも発生してしまいます。

それは、加齢による唾液量の低下です。

人間は歳を重ねる事で、身体が弱くなり代謝も弱まります。
代謝が弱まると、唾液腺という組織が萎縮し唾液の分泌量が減り
口臭の原因となってしまうことがあります。
これは概ね生理的な口臭であり、高齢になると
誰もが経験する事だと言われています。

 

また病気などの疾患が原因で唾液の量が減ったり
薬の副作用でも唾液は減ります。

加齢以外でも、朝の寝起き時や、疲れや体調不良など
唾液の量が格段に減る為、口臭を発する時があります。

また鼻炎や歯並びの悪さから、口呼吸の為、口が乾燥していたり
食事の時によく噛まない事や、ビタミン剤の過度な摂取でも
唾液の分泌量は減ってしまいます。

唾液の状態による口臭

人間の口腔内には常在菌と呼ばれる、細菌が数多く存在しています。
口の中に存在する細菌は、口臭と密接に関係しているのです。

この口腔内の細菌には、酵素を好む好気性菌と
酸素を嫌う、嫌気性菌がいるといわれています。

嫌気菌が増殖することにより、口臭を発します。

この細菌の監視役を担っているのが、唾液なのです。

唾液には、殺菌する成分が含まれている為
口の中を清潔にし、嫌気性菌の増殖を抑える働きがあります。

しっかりと、唾液がでる食生活や疾患による唾液分泌量を
低下させないように健康的な生活を送ることが、肝となります。